Cup of Excellence(カップ オブ エクセレンス)とは、対象となる国で毎年1回行われる品評会であり、NPO団体であるACE(Alliance for Coffee Excellence Inc.)が主催しています。
Cup of Excellenceとは、最高品質のコーヒーにのみ与えられる栄誉ある称号です。この称号は、生産国ごとに非常に厳しい審査会を経て、その年に生産された最高のコーヒーに対して与えられます。称号を授与されるコーヒーは、厳選された国内及び国際審査員であるカッパーによって選ばれます。その審査は非常に厳しく、審査会の過程の中で最低5回のカッピングが行われます。継続的に高得点を獲得したコーヒーのみが、審査会の次の段階へと進み、カッピングシートにて87点以上の得点を獲得した一握りのコーヒーだけが栄誉あるCup of Excellenceの称号を授与されるのです。その後、審査結果と共に各国にサンプルが送付された後、インターネットオークションを通して最高値の応札者に販売される仕組みです。
この農園は代表を務めるDiego Germán 氏の母方の祖父母が創設し、その後にDiego 氏の父Abraham 氏が譲り受けました。Abraham 氏がおよそ50 年にわたりコーヒー栽培を続ける中で、Diego 氏は幼少期から農園作業のあらゆる工程に携わり、父との仕事を通してコーヒー栽培の研鑽を積みました。Abraham 氏はコーヒー生産の傍ら、グアバ、リンゴ、イチゴ、チェリモヤ、セイヨウカリン、バデア、ナランジーラ、バナナといった野菜や果物の栽培も進め、さらに貯水池でティラピアを飼育するなど農園全体の多様性を拡充させていきました。
2008 年に父Abraham 氏がこの世を去ってから、Germán 氏は母と農園を運営することになり、現在は家族6人体制で管理運営にあたっています。2011 年にはさび病の流行によってエクアドル国内の農園に甚大な被害が発生しましたが、2014 年にはReactivation of coffee and national fine aroma cocoa(コーヒーと国産高級アロマカカオの再生企画)と呼ばれる政府機関が主導するプロジェクトによって、当農園のコーヒーはすべて植え換えされ今回の高評価を受けました。