驚異的な発酵技術によって世界中から注目を浴びているラスフローレス農園。今回ご紹介するのは、「Citrus Laden Fruit Forward」と名付けられた独自の発酵プロセスで仕上げた、心地良い酸味と華やかな風味を持つジャバ種のロットです。ジャバ種本来のジャスミンやマスカットを思わせる酸味を最大限に活かし、複数の発酵プロセスを組み合わせる事で、瑞々しいタンジェリンやレモングラスの様な柑橘類の味わいを実現しています。
Cupping profile
ライム、タンジェリン、レモングラス、スパイシー、シュガーケーン、ジューシー
生産国:コロンビア
地域:ウィラ県 アセヴィド地区
農園:ラス・フローレス農園
農園主:Jhoan Vergara
標高:1,650m~1,800m
品種:ジャバ
精製処理:好気性/嫌気性発酵とコーヒーチェリー酵母発酵を伴うウォッシュド
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ヨハン氏らが「Citrus Laden Fruit Forward」と名付けたこのプロセスを使用する今回のロット「ジャバ」は、特に柑橘類の香味を強調する発酵工程が特徴です。レモン、グレープフルーツ、タンジェリンを思わせる爽やかな柑橘類の酸味をお楽しみ頂けます。※インフュージョンではなく、発酵時の温度、湿度、糖度、pHを細かく調整し、酸化発酵、嫌気発酵、酵母の発酵を巧みに組み合わせて、品種が持つ本来の香味の特徴を最大限に引き出しています。
【工程詳細】
1)完熟チェリーを厳選して収穫後、アルコール濃度5%の水に浸けて除菌し、フローターを選別します。
2)選別後、チェリーをプラスチック袋に入れ、36時間の酸化発酵を行います。これにより、次の発酵作業で糖度が高まりやすくなります。
3)デパルピングしたチェリーを再びプラスチック袋に入れ、同じ品種であるジャバから培養した酵母を添加し、脱気して60時間の嫌気発酵を行います。
4)チェリーをプラスチックタンクに移し替え、50℃の温水を注いだ後、すぐに20℃の水に入れ替え、発酵を完全に止めます。
5)脱水してミューシレージを取り除き、チェリーをステンレス製の脱水機に入れて、密閉状態で水分値が11%になるまで脱水します。
6)脱水後、チェリーを36時間〜40時間かけてゆっくり乾燥させ、その後1週間レストさせます。これにより、発酵で形成された香味を損なうことなく完成させることができます。